海外への生産シフト、新興国市場の急拡大の中で、日本企業の事業基盤の海外シフトが急速に進んでいます。そうした中で、グループ経営の視点から情報インフラを再整備する動きが活発になっています。こうした動きの背景には、以下のような課題もあり、情報インフラ全体のグランドデザインの必要が増しています。
グローバル化の深化の中で、マネジメント要件が変わった
事業基盤の海外シフト、ビジネスそのもののグローバル化が進む中で、情報ニーズは多様化しています。従来の月次決算をベースとした業績報告だけでは、管理や意思決定が難しくなってきています。
経営実態が見えないなかで、経営リスクの拡大
グループ経営に必要な情報を体系的に整備・活用している会社は多くありません。都度Excelで必要情報を収集し報告するという状態では、情報の信頼性の確保が難しく、意思決定リスクが拡大しています。
データ処理要件の明確化
都度Excelで必要情報を収集し報告する状態が恒常化し、管理工数が増大しています。
グループ経営に関わる情報管理基盤の整備の遅れ
これまでERPの導入がIT化の柱となっていました。しかし、ERPは法人単位のシステム化の手段であり、連結経営管理基盤は手つかずと言う会社が多くあり、会社の規模に関わらず整備が遅れています。
個別テーマへの取り組みのリスク
連結経営管理のテーマにバラバラに取り組んだ場合、コードの不統一、マスターの重複管理、システム間でのデータの不整合等で、結果としてデータベースの中は「使えない情報の山」となるリスクが高くなっています。