本当にそれでいいのか? ERP導入の進め方 はじめに

皆様、社内の基幹システムはどのように運用されてますでしょうか?
2018年に経済産業省がDXレポートで「2025年の崖」を指摘して以来、多くの企業で、基幹システムに対する認識が変わり始めました。
それまでは、多くの場合、基幹システムの改修は情報システム部門が担当するものと認識されていましたが、経営層における重要課題に変わったのです。

しかしながら、こういった大規模システムの変更は、企業において、経験者が圧倒的に少なく、「どのように進めれば良いか」というお話をよくお聞きします。当社にも多くのご相談をいただく状況になりました。

近年では、スクラッチシステムよりもERPに代表されるパッケージシステムを選択されるケースが多いと思いますが、機能面における有用性に注目が集まり、企業経営におけるすばらしい未来を実現する魔法のツールのような印象を与える企画資料を目にすることがあります。

パッケージシステムは多くの企業を導入対象としている基本属性から有用性の高い機能がある一方、自社に不要な機能も多いうえ、機能間の依存関係が複雑なため、パッケージ=簡単・シンプルという想像と実態は逆になるケースがあります。導入には多くの苦労がともない、場合によっては導入ができない、つまりシステムが動かないという状況を生み出します。

うまくいかないケースの原因はさまざまですが、パッケージを導入することへの基本理解、事前準備の不足が大きく影響していることは否めません。

本コラムでは、これから、基幹システム導入を検討されている皆様に向けて、当社がこれまで体験したプロジェクトをベースに「ERP導入の進め方」を紹介したいと思います。

内容は大きく「選定」「プロジェクト管理」「システム導入」に分けて全7回で紹介していきます。

本当にそれでいいのか? ERP導入の進め方

【選定編】

  1. スコープ
  2. パッケージ選定・ベンダー選定

【プロジェクト管理編】

  1. プロジェクト管理(チーム編成、推進上のポイント、スケジュール)
  2. 経営陣とのコミュニケーション

【システム導入編】

  1. 変化管理(BPR)
  2. 要件定義・カスタマイズ
  3. マスタ・データ移行・テスト

それでは次回またお会いしましょう。