High Value BPO サービス
BPO統括本部では、プレスリリースしたとおり、2024年7月1日にBBSグループ国内10拠点目のBPOセンターとなる札幌BPOセンターを開設いたしました。コロナ禍以降、引き合いが増加傾向にある大手企業の経理・財務のBPO運用を目的としたセンターです。従来のHigh Value BPO®に加え、月間の業務の繁閑差にも柔軟に対応するHigh Performance BPOの実現を目標にしております。本コラムでは、なぜ札幌にセンターを開設したのか、稼働して5カ月が経った今、どのような状況になっているのか、また将来の展望について紹介いたします。
そもそもなぜ札幌にBPOセンターを開設したのか、理由は2つあります。
大型のBPOセンターを構えるには、ある程度の人口規模が必要です。以前から当社がセンターを設置している浜松、新潟、熊本などは、いずれも人口約70万人~80万人の政令指定都市です。やはり100名~200名規模のセンターを構えるには、ある程度の人口規模が必要です。札幌市の人口は政令指定都市のなかで4位、横浜、大阪、名古屋に次ぐ197万人です。さらに、人口規模だけでなく、とくに若い方の割合が多く、Uターンを希望される方が多いのも魅力です。また、当社はこれまで、東海、北陸、九州・沖縄地区にはセンターを置いていましたが、東北以北にセンターはありませんでした。経理・財務の運用に適した人財を全国から幅広く採用するためにも、新たな都市への進出は悲願でした。
札幌について調査を進めるなかで、簿記を勉強している学生の人数に対して経理職の求人が少ない、という話をよく耳にするようになりました。簿記の専門学校の先生に伺っても、日商簿記2級の取得者が毎年約30名~40名もいらっしゃるにもかかわらず、営業職や販売職、総務職として就職する方が多いということでした。札幌では、簿記を勉強しても経理業務に就けない方がいらっしゃる一方、東京や大阪など大都市圏の企業では、需要に供給が追い付かず、経理要員を確保できない、要員が安定しない、という現状があります。当社が経理・財務のBPOセンターを設置することで、この需給ギャップを埋めることができないか、つまり、東京や大阪の企業の経理業務を担う要員を札幌で採用・育成できないか、と考えました。
7月に開設した札幌BPOセンターのスタッフは、11月1日現在、15名になりました。札幌BPOセンターで受託している経理業務のほか、東京にいるオペレーターが実施している経理BPOの運用や、業務改善コンサルティングのサポート業務などをテレワークで行っております。
札幌BPOセンターでは、地元の人財エージェントの協力も受けながら、毎月2~3名程度、コンスタントにスタッフを採用しています。
当初から想定していたように、
を希望する方々がやはり一定数いらっしゃり、採用活動は今のところ順調です。
12月からは新規案件の受注にともない15名を一気に追加採用し、スタッフを約30名規模に増員しました。また、これにともない、センターを増床しました。
さらに2025年1月以降も、現在商談を進めている新規案件の受注や既存案件の拡大が見込まれます。東証プライム市場上場会社の経理・財務業務や、その子会社の決算など、業務量が多く、難易度も高い業務のBPO需要を満たすべく、積極的な採用・育成を続けてまいります。
札幌BPOセンターは、プレスリリースしたとおり、まずは100名規模をめざして拡大を続けております。東京、大阪、名古屋など大都市圏での大企業の経理・財務BPOのニーズは日に日に高まり、引き合いも増加傾向にあります。これには、日本の人口減少に加え、コロナ禍を経て、経理・財務業務のテレワークや、さらにはアウトソーシングのハードルが低くなった影響があると考えています。当社としましては、高難易度業務を高品質かつ高い生産性で実施できるようスタッフのスキルを磨き、知識を向上させ、さらに最適な運用体制を構築してまいります。
札幌は寒さの厳しい冬を迎えましたが、ホットな経理・財務BPOニーズに応えるべく、情熱を持ってビジネスを推進します。今後の当拠点の拡大にご期待ください。
※ご参考
下記に札幌BPOセンター開設に関するプレスリリースをまとめました。ぜひご参照ください。
【脱属人化(4)】BPO内における属人化防止の取り組み
【脱属人化(3)】バックオフィス業務の属人化の罠とBPO
【脱属人化(2)】バックオフィス業務の属人化が起こることで生じるさまざまな弊害
【脱属人化(1)】バックオフィス業務における属人化とは何か。そしてその属人化が発生する原因について
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