多くの企業がBPOを検討するきっかけとは

弊社がお客様よりBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の引き合いをいただいた場合は、検討の「きっかけ」をお聞きしていますが、大まかにいうと以下の3つに分類されます。

  • コストダウン
  • 社員の退職
  • 現行のアウトソーサーの切り替え

1.コストダウン

お客様にきっかけをお聞きした際に、最も多く出てくるキーワードです。これは昔も今も変わりません。基本的に社員の給与が上昇していくことに対し、同一の業務や定型化した業務のコストが同期して上がっていくことは本質的におかしいということと思います。
マネジメントとしても間接費に該当するコストを抑えたいという本能から、アウトソーシングすることでコストを抑えよ/一定化せよ、もしくは上昇のカーブを少しでも低くせよとの指示が担当部門に降りてきて検討するという流れが一般的と思います。

2.社員の退職

長い間、中心となって業務を回していた社員の退職が迫るなか、他の社員の配属変更による補充や、キャリア採用を検討したけれどうまくいかず、アウトソーシングを検討し、弊社にも声が掛かることがあります。これも多いです。ただし、このケースについては、退職されるまでの残された期間と、退職される社員が属人的に業務を行ってきた期間が反比例する傾向にあり、実体験としてアウトソーシングを受託して稼働するまでに困難をともなうことが多くなりがちです。

3.現行のアウトソーサーの切り替え

今現在、BPOとして外部に委託済みであり、現行のアウトソーサーの切り替えを検討されるケースもあります。これには、(1)現行アウトソーサーの品質に問題がある、(2)もっと広い範囲を委託したいが対応してもらえない、(3)大きな問題はないが一定期間同じアウトソーサーが続いているので他も検討するように指示が出ている、といったケースがあります。
アウトソーサーの切り替えについては、現行の委託先と新しい候補先とではコスト面で大きな差が出にくいこともあり、改善が必要な現在の問題点がよほど大きくないと実際に切り替えに至るケースはありません。

お客様がアウトソーシングを検討される理由は上記の3つに分類され、それぞれが関係している場合もありますが、今まではどちらかというと後ろ向きな理由からの検討で、BPOは「費用」として捉えられていたと思います。アウトソーシング=駆け込み寺という図式が成り立ちます。ただ、ここのところ事情が変わりつつあるのではないかと感じています。

BBSでは経営方針「Goal 2030」において、2030年までにグループ売上高を1,000億円、利益を100億円とすることをめざして数々の施策を実行しています。多くの企業でも2030年の自社のあるべき姿を定義して、Webサイトなどで公開しています。2010年頃に2020年のあるべき姿を定義した企業に比べ、この「Road to 2030」ともいうべきビジョンを打ち出している企業は飛躍的に多くなっているのではないでしょうか。これはSDGs(持続可能な開発目標)の広がりにより、企業を持続的に発展・成長させるべきというスタンスがマネジメントに根付いたからだと理解しています。

これから企業が発展・成長するためには、DX、AIなどの科学技術の活用は必須ですが、人財力による下支えも欠かすことはできません。日本が人口減から、労働力の確保がより困難になっていくことが予見されるなか、貴重な人財を自社のコア業務へ集中させることは当然の動きといえます。

昨年あたりから、「現在は現有戦力で業務ができているけれど、余力がある今のうちにBPOの活用を検討したい」とお客様からBPOについて相談される割合が急増しています。これは従前の、BPOを「費用」として検討するのではなく、将来にわたって持続可能であるための「投資」として考える企業が増えているからでしょう。

BBSは、お客様の改革意欲に対して、高い専門力を活かしたコンサルティング、システムインテグレーション(SI)、BPOの各種サービスでサポートします。言い換えれば、企業のあるべき姿を描くグランドデザインを策定し、あるべき姿を支える情報システムを構築、あるべき姿の業務運用を遂行できます。
経理、財務、総務、人事、給与、調達などの業務運用はもちろんですが、システム化、DXも含めたトータルでBBSのBPOをご検討いただければ幸いです。