【プチ事例】Saasシステムから関連システムへの人事情報登録の自動化編

SaaSシステムを導入したものの、関連システムへの人事情報などデータ登録は変わらず手作業で実施しており、担当者が負担を感じている……といったお悩みはありませんか?

その負担、RPAの活用で減らすことができるかもしれません。

今回の記事では、人事データの連携に掛かる工数および心理的負担を軽減した、人事情報の連携の自動化事例を紹介します。

以前は手作業していました

本事例の企業では、各部門でそれぞれの業務に合った便利なSaaSシステムの導入と活用が進んでいます。
その一方で、人事情報などの全社で利用するマスタデータはシステム間で自動連携されておらず、人事部門からメール添付で届く情報をもとに部門担当者が手動で登録を続けていました。
人事情報などのマスタデータがすべて自動的にデータ連携されれば、それに越したことはありません。
でも、実現するにはインターフェイスの開発などにお金と時間と労力が必要です。それを部門単位で負担するのは、少し厳しいところです。
とはいえ、作業量が多いうえ、月初や期首など特定の期間に業務が集中しがちなため、部門担当者には大きな負荷が掛かっている。手作業であるためミスも発生しやすく、担当者は毎度プレッシャーを感じていました。

各部門担当者が手作業

  • 人事部門から関連する各部門にメール添付で送られたPDFから入社情報を取得

    シンプルに作業量が多い

    単純作業でも、システムごとにフォーマットが異なることもあって作業量が多い。

  • 人事情報システムからマスタ情報のCSVを取得し、差分をチェックのうえ、固定値補完

    心理的負担が大きい

    禁則文字の確認は目視では困難。誤入力防止に神経を遣う。

  • CSVやExcelなど異なる取り込みフォーマットにデータを加工しながら転記

    厳しい作業期間

    マスタ登録は特定の時期に集中しやすく、期限も短いため残業が発生し、休みも取りづらい。

  • 複数システムへログインし、ファイルを取り込みマスタ登録

自動化してみました

RPAを実行して、人事データ連携に関わるすべての作業を自動化しました。
これによって、担当者の不在時や異動時に発生する部門内への細かな作業単位の引き継ぎや教育の時間も削減されました。

RPAで自動化

  • 人事部門から関連する各部門にメール添付で送られたPDFから入社情報を取得

    必要なファイルの収集がラク!

    RPAが自動でダウンロードとフォルダー格納を行うため、面倒な単純作業から解放されました。

  • 各システムの取り込みフォーマットや人事情報システムからマスタ情報のCSVをダウンロード

    取り込みフォーマットへの転記がラク!

    目視で確認しながら手入力していたことによる作業負担、心理的負担から解放されました。

  • CSVやExcelなど異なる取り込みフォーマットにデータを加工しながら転記

    各システムへの連携がラク!

    マスタ情報の登録までの一連の作業を完全に自動化でき、業務から解放されました。

自動化によりどんな良いことがありましたか

1.RPAによる自動化で、作業工数を大幅削減!

大規模な改革はすぐにできなくても、RPAによる自動化であれば簡単に、確実に工数のカットが見込めます。
全社規模のシステム開発とは異なり、部門内で実施でき手軽です。

2.気を遣う業務をツールが代行してくれるので、心理的負担が軽減

今までは「人事情報は重要なので間違いがないように」と神経をすり減らしていたプレッシャーから解放されました。

3.月初、期首など特定時期の業務集中からの解放

「絶対に月末・月初は休めない!」と思っていた作業担当者のワークライフバランスが保たれるようになりました。

おわりに

今回は、RPAを使ってSaaSシステムから関連システムへのデータ登録を自動化した事例を紹介しました。
自動化が実現した結果、単純作業と心理的負担からの解放、特定の時期の業務集中の解消などの効果が得られました。

また、RPAは改修も容易で、パラメーター変更など少しの手を加えることで、同様の悩みを持つ他部署への展開も見込めます。
皆さんも思い立ったらすぐ試せるRPAを利用し、業務の自動化と効率化の輪を広げていきせんか?
このコラムが皆さんの日常業務の一助となりますように!