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WinActorで業務を自動化する際、いきなりシナリオをつくり始めていませんか?
実は、RPAのシナリオを開発する専門家は、どんなに急ぐ場合でも、「フローチャート(フロー図)」と呼ばれる、業務や処理の大枠の流れを図にしたものを最初につくります。急がば回れ、という言葉もありますが、専門家は結果としてそれが最短の道である、と知っているからです。
フローチャートは、専門家をめざす人が最初に学ぶほど基礎的な内容で、慣れれば業務の整理やRPAシナリオの開発にも非常に役立ちます。
そこで、2回に分けてフローチャートの概要を紹介するとともに、その作成方法に触れていきます。
処理や行動の流れを記号と線を利用して表現した「流れ図(フロー=流れ、チャート=図)」のことです。
流れ(フロー)を視覚化することで、考えを整理できるだけでなく、俯瞰して全体を把握・理解できるようになります。
この行動を記号を用いてフローチャートにすると以下のように表せます。
記載するレベルにより、業務も処理も表せます。
業務の流れを書く時も、シナリオの流れを書く時も、同じ記号を使って表すことができます。
※部や担当者ごとに分けて書くことが多いです。
WinActorは画面を見ると一目瞭然ですが、シナリオはフローチャートの構造と一致しています。
つまり、フローチャート作成スキルがWinActorでのシナリオ作成には必要なのです。
シナリオ作成前にフローチャートを作成しましょう。
フローチャートは主に下記5つの記号と3種類のパターンを使って全体の流れを表現します。
フローチャートの記号と意味は以下のとおりです。
※今回は代表的な「日本工業規格(JIS)」で定義された、よく使う基本記号を紹介します。
処理=動作と捉えてください。
フローチャートとひとことでいってもデータフローチャート、業務フローチャート、システムフローチャートなどさまざまなものがあり、処理をどのようなレベルで記述するかによって、それぞれのフローチャートを書くことができます。
パターンは「順次」「分岐」「繰り返し」の3種類です。
前述のルールとつくり方に沿って、以下の3パターンのフローチャートを書いてみましょう。
順次
例題1:家を出るまでのモーニングルーティン
分岐
例題2:家を出る前に天気予報を確認し、雨が降るならば傘を持つ
繰り返し
例題3:満腹になるまでパンを食べる
完成後、この後に記載している解答例を参考に、以下の観点で採点してみてください。
以下のフローチャートを書いてみましょう。
例題4:100円玉を3枚持って、神社のおみくじで大吉をゲットしにいく場合
条件1:おみくじ箱には大吉以外(中吉、吉、小吉、凶)も含まれています
条件2:おみくじ1回の料金は100円です
条件3:使用できるお金は100円玉3枚です
いざフローチャートを作成しようとすると、自力で考えることが困難な場合も多いかと思います。
その際におすすめなのは、とにかく反復練習することです。
例えばGoogleの検索バーで「フローチャート 練習問題」と入力し検索すると、多くの例題が出てきます。
それらの例題を、解答例を見ながら書き写していきましょう。
見本のプログラム(フロー)を写していく学習法は「写経」とも呼ばれ、開発業界では新入社員に実践させる学習方法の一つです。
何度も取り組んでいくうちに、アルゴリズム(=問題解決までの手順)が身に付いていきますので、ぜひ身近なところから始めてみてはいかがでしょうか。
フローチャートを学ぶ 応用編もぜひご覧ください。
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