男性育休で胸を張れる会社を目指せ

  • 男性の育休を促進するための改正育児・介護休業法案が国会に提出されました。
  • 主な内容として、
    ・妻の出産後8週間以内に、2回に分けて計4週間の育休を取得できるとする所謂「男性版産休」の創設
    ・会社が従業員に対して育休取得を働き掛けることを義務付け
    等があります。
  • コロナ禍を経験した今、「多様で柔軟な働き方」は採用力・定着力・人財の活用度向上に資する重要な要素となりました。男性育休についても、「問題なく取得できる素地がある」と胸を張れる会社でありたいものです。
  • そのためにはどのような対応が必要でしょうか?
    仮に、改正法に対応した就業規則を整備したり、育休制度についてのパンフレットを配布する等して法律上の「育休取得を促す義務」を形の上で履行したとしても、「取得できない暗黙のルール・職場の雰囲気」が残存していれば、改正法も画餅になってしまいます。
    「法改正なので仕方なく」という受け身の対応でなく、「社員の意識改革を促す契機として法改正を活用しよう」という攻めの姿勢が必要でしょう。
  • また「多様で柔軟な働き方」は、セルフマネジメントスキルがあって初めて可能となります。意識改革と併せて社員全体のセルフマネジメントスキルの向上施策も講じるべきです。
  • 意識改革にしても、セルフマネジメントスキルの向上にしても、一朝一夕で成るものではなく、中長期の取組が必要となりますが、その際に人事制度の改定は有効な施策となります。
    男性育休で胸を張りたいとお考えの会社は、「多様性の受容」や「セルフマネジメント」といった要素を人事制度(期待役割や評価基準・階層別研修)に体系的に組み込む施策の検討をお勧めします。