人事制度構築支援
厚生労働省は、2026年4月から上場企業だけでなく、従業員数101名以上の非上場企業にも女性管理職比率と男女の賃金差異の公表を義務付ける方針を明らかにしました。義務化されたことにより、企業は対応策として、女性管理職の抜擢や次世代管理職候補者の育成を加速させていくものと考えられます。新年度の組織改編にともない、優秀な女性社員を管理職に抜擢する企業もあるのではないでしょうか。
ところで皆様の企業では、管理職抜擢後のフォローをどのように行っていますか?
一般財団法人労務行政研究所の調査によると、女性管理職に限らず、新たに管理職となった人財に対する「新任管理職研修」は、調査に参加した企業の約90%が実施しているとの報告があります。
しかし、新たに管理職に昇進した人財からは、しばしば「昇進すると、突然大きな責任を負うことになる。経験がないのに、どうすればその役割を果たせるのか不安だ」という声が聞かれます。多くの企業で新任管理職研修を実施しているにもかかわらず、このような不安の声が上がるのはなぜでしょうか。
各社において、「新任管理職研修」と同様に通例となっている「新入社員研修」について考えてみましょう。
新入社員研修では、座学で知識を学んだ後、OJTやメンター制度を通じて日常的なフォローが行われます。一方、新任管理職研修では、マネジメントの基礎や評価制度などを座学で学び、即座に実践が求められます。このギャップが、新任管理職に不安を与えている要因の一つと考えられます。
「名プレイヤー、名監督にあらず」という言葉にあるように、優れたプレイヤーが必ずしも優れた管理職になれるわけではありません。プレイヤーとしての成功と管理職としての成功には異なるスキルと経験が求められます。優れた管理職には、チーム全体をまとめる力や、部下を育てる力が必要です。したがって、新任管理職に対するサポート体制は不可欠です。
そして、上位職制が新任管理職をフォローするという企業文化を築いていくことで、既存の管理職が魅力的な役職として生まれ変わり、次世代を担う管理職候補者にとっても明るいメッセージとなるのではないでしょうか。
新任管理職への抜擢とその後の育成は、企業の未来を支える重要な取り組みです。管理職を育成し、日々の不安を解消できる体制の整備は、組織全体の成長にもつながります。皆様の企業でも、新任管理職へのフォロー体制を改めて見直してみてはいかがでしょうか。