人事制度構築支援
2024年11月12日、厚生労働省は労働基準法改正に向けた専門家研究会を開催し、論点をまとめた「議論のたたき台」を提示しました。この報告書は2024年度内にまとめられ、労働政策審議会での議論を経て、早ければ2026年の法改正をめざすとされています。
提示された内容には、以下のような項目が含まれています。
これらの論点のうち、どこまでがどの程度改正されるのか、また改正時期がいつになるのかは依然として不透明です。しかし、以下の3つの方向性が今後加速していくことは間違いありません。
このような流れにうまく対応し、法改正の趣旨を理解し実践していくためには、単に制度を整備するだけでは不十分です。重要なのは、「現場で機能する仕組み」をつくり、それを管理職や従業員が積極的に活用できるよう、組織的なマネジメント力を高めていくことです。
例えば、以下のような施策が考えられます。
これらの施策は、仮に法改正が行われなかったとしても、現行の働き方改革や多様な働き方に対応するうえで非常に重要です。また、これらを適切に実施していくことで、結果的に法改正への備えも自然と整いやすくなります。
法改正に備える第一歩として、まずは自社の現行人事制度が適切に運用されているかをチェックしてみてはいかがでしょうか。制度は存在していても、運用が形骸化しているケースは少なくありません。現状を見直し、改善点を明確にすることで、法改正後のスムーズな移行につながります。
企業が労務管理やマネジメントのレベルを向上させることは、労働者にとっての働きやすさを向上させるだけでなく、企業の競争力や魅力を高めることにも寄与します。2026年の改正を待つのではなく、今から行動を起こすことが重要です。