コロナ禍で人事制度の運用を止めるな

  • ここ数か月コロナ禍で企業活動の環境は大きく変わってしまった。外出自粛の中、出勤は大きく制限され、更に顧客への訪問や会議は中止・延期を余儀なくされている。
  • 導入率が欧米企業の7割に対して2割と周回遅れだったテレワークもここにきて緊急対策として導入に踏み切った企業も少なくない。慣れない自宅でのWeb会議をこの1か月の中で、経験されたという人も多いことだろう。
  • 4月には多くの企業が期初を迎えるが、コロナ禍の影響は前期の評価や経営計画の展開、そして期初の目標設定といった人事制度の運用時期を直撃した。例年であれば、評価チェック会議や目標設定面接を実施しているタイミングだ。
    各社運用できているか心配だ。
  • 今人事部に求められているのは、この状況下だからこそ社員ひとり一人がどう行動すべきか、今どう組織に貢献すべきか、ということを上司・部下で確認し合う機会を提供し、取り組めるような環境を整備することだ。
  • コロナ禍で会社が推進すべき施策や行動の評価基準への反映、Web会議ツールを使った面接実施の推進など、人事部が主体となって取り組むべきだ。
    また、テレワークが推進される中、これまで以上に明確に期待される成果を目標設定することも重要になるだろう。
    人事部が適切な運用を推進するためにできること、しなければならないことは多い。
  • 前期や今期の評価結果は今後の夏・冬の賞与に反映される。コロナ禍における業績の悪化に伴い、今後賞与の支給は厳しいものになるだろう。
    今、努力していることに正しく報いるという面からも、きちんと社員に説明することのできる運用が一層重要となる。
  • 人事制度の運用は人財マネジメントそのものだ。運用を止めてはならない。