経理・財務BPOサービス
事業内容:IT事業
→バックオフィス作業をアウトソーシングして固定費の変動費化を図りたい
→コア業務に集中させるため、内部の人的リソースを有効活用したい
→外部プロフェッショナルの視点を取り込んだ業務プロセスの改善
→コロナ禍でもWeb会議を活用し、リモートでマニュアル作成~引き継ぎ、稼働を開始
→チームに業務コンサルタントやBPRの専門家をアサイン。業務プロセスの最適化に向けて伴走
おもにIT事業を展開しているN社様は事業規模変動が大きく、事業の新陳代謝にあわせて要員固定費の削減と変動費化に着手。BBSが提供する経理・財務BPOサービスで、同社の債権・債務計上業務を変動費化や業務効率化を支援しています。
全事業や機能を適宜見直し、複数の事業を最適化するという流動性が高い経営をするN社様。お話を伺ったご担当者様が在籍する部署では、全社戦略や予算、進捗管理を行い、取引先へ正しく支払い請求を行う会計処理を担っています。
なかでもプロセスの改善や改良を推進する業務を任されており、従来から懸案事項として部門のBPO化を推進したいという考えがありました。具体的には、事業部毎に縦割りで実施していた債権・債務計上業務をまとめてアウトソーシングし、事業の状況に応じてバックオフィスの固定費を変動費化すること。加えて、外部プロフェッショナルのアドバイスを請けながら業務プロセスを改善することを検討されていました。ご担当者様は「業務プロセスの改善は今すぐにやらなくてもいいけれど、いつかはやらなくてはいけないと課題感はもっていました。どこの会社も同じかも知れませんが、なかなか進められずにいたのでタイミングをみて踏み切りました」と話します。
2019年度の下期から具体的な検討が始まり、N社様の社内で課題を整理してRFI(情報提供依頼書/Request For Information)を作成。幅広くソリューションの情報提供を募ってヒアリングを実施されました。3つの選定ポイントをもとにベンダー候補を3社にまで絞り込まれましたが、BBSのサービスをご評価いただき、パートナーとすることを決定しました。
<3つの選定ポイント>
1) 国内拠点の高度なセキュリティ体制、及び情報管理体制を構築・維持できるか
→BBSは拠点として株式会社BBSアウトソーシング熊本を開設している
2) 委託者・受託者の関係でなく、中長期的なパートナー関係を築けるか
→多様な経理サービスを提供し、業務改革を積極的にサポートしてきた実績がある
3) 効率化や平準化に向けた業務改善の提案があるか
→実施体制に高度な財務経理業務の知見をもつ業務コンサルサントをアサインしている
債権・債務処理を始めとするバックオフィス関連のBPOサービスは中国など海外にBPO拠点を設置しサービス提供されているサービスベンダーも存在しますが、BBSでは熊本にBPO業務を請け負う拠点を設立。懸念される情報漏洩などのリスク管理体制を高いセキュリティ水準で構築しているほか、正社員が運用オペレーションを担うために決算領域まで対応できることなども選定要件を満たしていました。
N社様がBBSのサービスを導入し、実施体制の構築に取り掛かったのは折しも緊急事態宣言が発出された2020年4月でした。本来であればお客様のオフィスで机を並べ、業務を引き継ぎながらマニュアルを作成し、オペレーションフローを構築しています。やむなく、Web会議の録画機能を使いながらリモートでこの作業を実施。7月からはテストを兼ねた引き継ぎを行って、10月には本格的に運用をスタートすることができました。
当時を振り返り、ご担当者様はこう語ります。「緊急事態宣言の発令を我々も想像をしておらず、Face to Faceでのコミュニケーションができない状況で大変苦労しました。BBSさんが率先して業務をリードしていってくださり、触発されるように我々も“やらなければ”と奮い立ちながら進めることができました」。想定外のリモート作業でしたが、緊急事態宣言に影響されることなく、スケジュール通りに引き継ぎと体制構築を完了できました。
BPOサービスを導入して1年が経過し、導入当初は「不便になる」といった声が社内ユーザーから挙がることを懸念されたといいますが、実際にそうした不満もなく、各事業や経理が混乱もなくスムーズに回っています。
現在、N社におけるBBSの経理・財務BPOサービスの利用範囲は、同社の各事業や子会社の受発注、債務・債権の計上、財務諸表の作成に必要なデータ入力、支払いに関するオペレーションなど多岐に渡ります。「計上と経理の範囲に掛かっていた10FTE(人月)をBBSさんに吸収してもらっています。まだすべての事業までは実施ができていませんが、今後も委託する範囲を拡げていく予定です」(N社様・ご担当者様)。
先に語られた3つの課題のうち「バックオフィス作業をアウトソーシングして固定費の変動費化を図りたい」「コア業務に集中させるため、内部の人的リソースを有効活用したい」という2つの課題は一定の効果があり、期待の答えてもらったと話すご担当者様。
3つ目の課題として挙げられた「外部プロフェッショナルの視点を取り込んだ業務プロセスの改善」については、終わりのないテーマだと説明します。特にN社の特徴として、事業が絶えることなく形を変えていくことから、BBSがそれを柔軟に受け止めて、スピード感をもって対応していることを高く評価しました。期待値が高かったセキュリティへの評価も、専用区画の整備や情報機器の取り扱いルールの策定などに要求水準をクリアしていると指摘します。体制づくりにおいては、プロジェクトに業務コンサルタントがアサインされ、BPRの専門家も配置されている点を挙げ「これからどんどん業務改善を推進できる期待感もあります。引き続き、一緒になって取り組んでいってもらえればと考えています」(ご担当者様)。
今後は決算のような専門的な業務についても委託していくことを検討しています。
「今までのやりかたを変えることは、勇気や手間も必要です。でも、そこから動かないと改善は進みません。もし、BPO化していなければ属人的なやりかたが継続して、業務の数だけ人が増えて固定費が膨らんでいたでしょう。外部の活用は課題感があるのなら検討すべきではないでしょうか」。
BBSは単純な記帳だけではなく、専門性の高いコア業務と呼ばれる領域にもきめ細やかに対応していることから、N社様に高品質なBPOサービスの提供と業務改革をサポートし続けていきます。